2008年08月11日

加齢と肝臓癌/三井 一郎

 お互いいい年齢になると、病気のことは色々と気になるものである。クラスで一番丈夫そうだった国頭氏、塚原氏などが亡くなって行くのを見ると、先のことは分からないという気がする。 しかし、まあ、寿命のあるうちは心身ともに元気でいたいものだとも思う。 
 私は2年前から肝臓癌と診断されて順天堂練馬病院で治療をしているが、以下に述べるような経過で、現在は自覚症状のない状態で元気に暮らしている。 10年前、20年前に比べると、癌の治療法も高度の進歩を遂げているが、その実態を、諸兄のご参考までにご報告してみたい。
 
 私は20年前に開腹手術を受けて、その際の輸血からC型肝炎に感染し、色々と対策は講じたが、結局20年後にお約束の肝臓癌を発症した。 ここでくどい話になるが、肝臓癌と言っても私のような肝原発性、単発性の場合と、転移癌に多い多発性のものとでは対処方が大幅に異なるので、以下は単発性の場合の説明とご理解願う。
 さて、2年前に別件で胸腹部のCTを撮ったときに、肝臓上部にピンポン球大の腫瘍が見つかった。 医師の話では、以前は外科的切除か経過観察かの二択だったが、現在は癌腫を封じ込める中間的な治療法がいくつか出てきており、貴方の年齢では外科手術を行うのはそれなりのリスクを伴うので、外科手術に準じる封じ込め案を強く勧めるということであった。 
 
 ここで封じ込め手法を列挙しておくと、まず、@エチルアルコールを癌腫に注入して、癌の活性を封ずる。 A同様だが酢酸を使う方法、Bラジオ波焼灼法、患部の外側に電極を配し、股関節からカテーテルを挿入して癌腫に入れ、これを反対電極として、ラジオ波で癌腫を焼き切る(ある大きさの癌腫までしか適用できない) C肝動脈塞栓術、癌腫は発生したときに自分を養う独自の動脈を作っているので、これに対する術式として、股関節からカテーテルを挿入して該動脈に進入させ、カテーテルから塞栓物質を発射して動脈を塞栓する。 もって癌腫を兵糧攻めにしようというもの。 
 私の場合は結局第Cの術式に依ることとなり、約2週間入院して施術して貰った。 施術当日も痛みなどは全くなく本人には大変楽な治療で、約2時間で終了した。
 
 その後、定期的に造影CTを撮って癌腫の状況を観察して貰っているが、2年後の最近の観察でも塞栓はしっかりしており、癌腫が縮んできているので、この癌腫についてはほとんど制圧できたと考えて良いだろうとのこと。 まあ、外科手術できつい思いをしなくて済んだだけでも上出来だったと思っている。 少し図に乗って、「他の原因、例えば心筋梗塞で死ぬのと、同レベルのリスクになったのか?」と主治医に聞いたところ、「それは甘い。 肝臓の別の部位に癌腫が発生する可能性もあるので、次回、エコーで肝臓全体を調べましょう」と言うことだった。 ともあれ、肝臓癌が治る病気(コントロール可能の病気)になってきているのは患者当人としては大変有り難いことである。 

 今後、私の病状がどのように推移するかは計りがたいが、これまでの病歴を紹介し、諸兄が万一肝臓癌を患われたときの参考にして頂ければ、幸甚に思う次第である。
 この機会に、同窓生諸兄が心身とも健全で長寿を保たれることを祈念する。 
                 2008.7.31.   三井一郎
posted by でんきけい at 11:15| Comment(0) | ひろば | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。