「日本鳴く虫保存会」の新年会ではカンタンの卵が産み付けられたヨモギの枝の配布があり、私も持ち帰って孵化させ飼育箱で育てて鳴き声を楽しみました。 秋には鳴き声のコンクール(カンタン、マツムシ、スズムシの3種類の)があります、私はまだ参加したことありませんが。 | ![]() |
カンタン(邯鄲) |
静岡の家の近所を自転車で鳴く虫を聞いて回ったところ、空き地の草むら(写真)から聞えてきました(録音ファイル)、意外に身近なところで鳴いています。また静岡から東京まで国道1号と246号を夜中走ったとき、沿道の数箇所で開けた窓からカンタンが聞こえてきました。 | |
空き地の草むら |
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カンタン(邯鄲)というと「邯鄲の枕」あるいは「邯鄲の夢」を連想します。日本にこの物語が伝わってから、カンタンの鳴き声が物語の雰囲気に似ていることからカンタンという名前が日本で付けられたらしいです。それ以前の和名は定かではありません。一方中国では「天鈴」と呼ばれているそうです。
室内で飼っていると、クツワムシは一匹でも「やかましいー、眠れないーっ」と言われてしまいます。スズムシも数匹鳴くと「さわがしいー」となりますが、カンタンは一、二匹鳴くと他は黙ってしまう習性もあって、秋の夜の風情を静かに楽しむのに最適です。
次回その4は「マツムシ」の予定
その後、横浜30会で鳴き声を聞かせてもらったが、賑やかな宴会の座だったのであまり印象に残っていなかった。今回改めて聞いて見ると成程儚げである。
「ふと目覚めると、駒場の保健体育の講義の途中だった。隣で秋山先生がまだウトウトしている。」という事にでもなれば面白いのであるが・・・
NHKの里山ライブラリによると,
「福島県三島町(みしままち)は,「編み組」と呼ばれる植物の葉やツルを使った籠の産地。その材料がアカソやスゲなどの野辺の草だ。人々には草を絶やさずに利用する知恵が受け継がれ、その草むらが虫たちに快適な環境となってきた。スズムシ、クツワムシ、キリギリス…。大合唱の草むらの奥で、葉に空いた穴から頭を出し、葉をスピーカー代わりに利用するカンタンが鳴き始める。」
とあります。
この放送ではカンタンは鳴く虫の女王と言っていたような記憶があります(聞き間違いかもしれません)。約15oの小さな虫のようですが,鳴き声は風情があり,江戸時代から好まれていたことがよく分かりました。
次のマツムシも楽しみにしています。