2019年03月16日

近頃思うこと(その40)/沢辺 栄一

 平成の代の終りが近づいている。私にとっての平成時代はNHK退職以後の第二、第三の人生をある程度気ままに過ごした平らな時代であった。
 個人の生活を離れて概観してみると、災害、事件、事故の多い時代であったように思う。平成7年の阪神淡路大震災、23年の東日本大震災、30年の熊本地震、北海道地震、中部、中国の大水害、7年の地下鉄サリン事件、28年の軽井沢での自動車事故等々、ざっと思いつくものでもかなり出てくる。
 統計資料を基にしたものでなく、スコミ報道を見聞きしての感じであるが、平成に入ってから自動車製造会社、住宅建設会社、鉄鋼会社、化学会社等企業での改竄、不正、手抜き、官庁における不適切な調査、作業の手抜き、また、警察の証拠物件の紛失、捜査資料の放置等の不処置が多くなったような気がする。更に、簡単に人を殺す犯罪も多くなっているのではないかと思う。特に、友人、親族、幼児・子供の殺人の子供への虐めの頻度が昭和に比べて、かなり高いと思っているのは私だけではないのではなかろうか。後で記すように平成が不況であったことにも理由があるが、戦後学校教育で修身の時間がなくなり、戦前の教育を受けた人間が引退し、また、それらの人から企業での教育、指導を受けた人も少なくなって、人間が劣化し、道徳感、忍耐力が欠けた自己中心的な人間が多くなったためであろうか。
 また、経済の点でみると平成元年の世界全体に占める日本の国内総生産(GDP)は米国の28%に次ぐ15%を占め、一人当たりのGDPは米国よりも高く世界一であった。現在の日本のGDPは世界全体の6%に大きく後退した。一人当たりのGDPでもG7(主要先進国首脳会議)の中でイタリアと最下位を争っている状態に落ちている。GDPの実質成長率も4、5%あったものが2%と後退した。平成元年には世界の上位50社中、日本の企業が32社を占めていたが、現在は50社に食い込んでいるのはトヨタのみであるとのことである。また、平成は家計から金利収入が消えた時代である。平成元年に銀行預金金利が年6〜7%あったものが、バブル崩壊後ゼロ金利政策に突入し、金利はゼロの状態である。現在、失われた20年とか30年と言われているが、某財界人は「平成は敗北の時代だった」と言っている。以上のように経済指標を見ればまさにその通りに思える。あまりこれまで経済を気にしていなかったが、戦後の復興時に働いた人間として、これらの数字を知り日本の経済現状に驚いているところである。また、先日亡くなられた堺屋太一氏は「何もしなかった平成の日本」と現状を厳しく指摘していた。
 なぜこのようになったのか知りたいところである。敗北の時代だったと言った財界人は危機感の欠如を指摘している。また、別の人間は@戦後の経済復興に慢心していた、Aこの30年間に首相が最近を除き18人も替わる政治の混迷があった、B日本が中国の共産党独裁体制を支援した、以上三つを敗因にしているが明確な答えにはなっていないように思う。素人の私は経済発展の基は消費にあると思っている。平成時代は消費が十分に出来ない時代であったのである。最近、安倍首相が給料を上げることを企業に要請しているが、若い人がどんどん消費できるようにしなければならないのではないかと思う。
 以上、色々な面で、平成は良い時代ではなかったように感じているが、新しい年号の時代に入り、希望が持てるようになることを念じている。来年の東京オリンピック、その5年後の大阪万国博覧会が経済の活性化に大きな役割を果たすと思うが、現在の不況を克服し、新たな発展に繋がる契機になることを願がっているところである。
posted by でんきけい at 00:00| Comment(0) | 沢辺レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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