2020年06月01日

半世紀前の記録から:ユングフラウ/小林 凱

 この処コロナウイルスの蔓延でStay Homeと言われる世情から、私もその趣旨で過ごす一環として古い旅の記録を思い出して居ます。

 1967年3月にスイスの名峰のユングフラウに旅したことがあります。仕事でスイスに滞在して居た時、思いがけなく3日程の空いた時間が出来ました。その頃の海外出張は取引先の訪問が主体で、用事が済むと直ぐ次の予定に行くとか帰国で旅程の先の空きが見える事は少ないのが普通でした。

 この時の出張自体はチューリッヒが拠点の一人旅でしたが偶々週末を挟み3日の自由時間が出来て、好機を逃すなかれと当地を来訪して居た知人を誘って訪れたのがユングフラウでした。

 しかし元々見物する旅の心算で出かけて居ないので、全くの準備不足で特に写真の記録が残って居ません。アルバムも半世紀の間にすっかり痛んで、勿論ネガなど紛失して皆さんにお見せするものが無く、ブログへの投稿も考えて居ませんでした。処が先日このBlogに載った大橋さんのレポートが、美しい写真を沢山入れた旅でインターラーケン迄進まれたので、次回は恐らくユングフラウと勝手に想像しました。更に大曲さんも同じ所に行かれた事に元気づけられて、そのお話に拙文も繋がって行けたらと図々しく投稿しました。

 この時の旅程は1967/3/24(金)朝チューリッヒ発、先ず湖水の美しいルツェルン(Luzern)の街を訪ねてから、ユングフラウの麓のインターラーケン(Interlaken)に宿泊、翌3/25日に登山電車でユングフラウに登り同日下山して同じ宿にもう1泊、26日には首都ベルン(Bern)を訪ねて夕方チューリッヒに帰るもので、相談に行ったチューリッヒ中央駅の案内所で3日の旅なら一押しと勧められたものです。切符も鉄道の周遊パスを購入でき約70スイスフランでした。(Fig1)
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Fig1
Fig2.JPGFig3.JPGFig4.JPG
Fig2Fig3Fig4
 旅の初日は幸い穏やかな晴天、チューリッヒ中央駅を10:44分発の電車で出発し(Fig2)、ルツェルンに着いてからは大曲兄が先日コメントに話されたのとほゞ同じスケジュールを周りました。ルツェルンを15;12に発って夕方Interlaken Ost駅に到着、先ず翌日の旅程について推奨案を教えて貰いました。その際に貰ったのが登山電車のルートマップ(Fig3)と電車の時刻表(Fig4)で、私のレポートの中核部分がこれでカバーされています。時刻表にペンで薄く矢印が在るのは、係の方が私に説明しながら書き込んだものです。

 翌日は08:15発の電車で出発する事を学んだ後は宿(Hotel du Lac Interlaken)にチェックインし、近くの気楽なレストランで旅の初日が無事進んだ事に祝杯を挙げました。

 翌3/25(土)も素晴らしい晴天でした。この日の行程は地図と時刻表を参照してください。地図には地名が入っていますが、字が小さいので説明を付加します。地図の左下にルツェルンからの電車がやって来てInterlaken Ostに停車、この後電車は地図の右下からThunを経てベルン(Bern)方向に向かいます。

 ユングフラウへの登山電車はここから始まります。(括弧の数字は駅の標高です)

 08:15Interlaken Ost(567m)を出た電車は途中のZweilutschinen(633m)まで1本で進み、ここから左右2本の路線に分かれます。どちらを経由しても頂上に着くのは同じですが、私達は案内所の助言に従い右のLauterbrunnen(清らかな泉)経由にしました。詳しく記憶しませんがどうも左側の経由点、Grindelwaldへ行くのが午後(或いは夕方)の方が景色が綺麗に見える様に言われた様に思います。この乗換駅の周辺にはホテルやコッテージが在りました。

 08:45Lauterbrunnen(796m)を発車した電車は、ぐるっと向きを変えて山を登って行き、Wengen(1274m)を経由して乗換駅Kleinescheidegg(2061m)09:29に到着します。ここで私達は登頂線の電車に乗り換え、左のGrindelwaldからの電車が09:37に着くのを待って09:50に目的地Jungfrajochへ向け発車します。

 此処からは少し走った後はずっとトンネルの中を登ります。しかし途中に2箇所ほど見物用の停車駅があって乗客は山の中腹からの景観を眺めれます。その一つにアイガー北壁の途中から眺めるところがあって、切り立つ断崖は中々迫力がありました。この様にしてトンネルを走り続けた電車は、10:41にユングフラウ頂上に近いJungfraujoch(3454m)に到着しました。

 先ず駅から外へ出て見ると、回廊の様な見晴台が在って広大な雪の山々が広がっていた。この後少し歩いた所に遮断器など高圧の電力機器が設置されて居て、掲示板からスイスのメーカBraun & Boveriの製品試験場と判りました。説明には、同社はあらゆる過酷な設置環境に対応出来る様この様な検証を続けて居るとあったが、その趣旨は良しとして、もう少し世界の絶景への視線から離れた位置に設置して貰えばより有難いのにと感じました。

 電車の駅に隣接してホテルがあり、昨日の助言に従って少し早めに昼食を済ませた。晴れで気分が良かったのでビールも注文したが特記するものでは無かったと思います。この後エレベータに乗って展望台に登りました。晴天で実に素晴らしい眺めで、ユングフラウ(4158m)と周辺の山々に広大な氷河が圧巻でした。

 帰途はJungfraujoch 13:50発の電車でトンネルを下り、乗換駅のKleine Scheidegg14:30に到着。今度は朝登って来た路線の反対方向(地図の左側)に進み、次の乗換駅であるGrindel Wald(1034m)15:30に到着した。此処では20分の乗り換え時間があったので駅前の街へ少し出て見たが、中々の人出でホテルやロッジが並んで車も多く居ました。(Fig5 )

Fig5.JPG
Fig5
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Fig6
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Fig7

 街の背後にはアイガーの山壁がまじかに迫り西日を受けて輝いて居た。此処は大曲兄が宿泊された処で、素晴らしい眺めを楽しまれた事と推察しています。

 この後15:50発の電車で、地図で見る左側の路線を走って下り、Wilderswilを経由し16:31Interlaken Ost(567m)に帰着しました。

 翌3/26(日)はInterlaken Ost駅を09:48発の電車で10:57Bernに到着した。(Fig6) ここは首都の機関と共に中世の街並みの様な雰囲気も残っていて、日曜で閉鎖している処もあったが古い街をゆっくり探索した。(Fig7 ) この日は曇りで時には時雨れたが、初めの2日間が快晴であった事を感謝して周りました。昼食はKornhauskellerという店が感じが良さそうで入ったが悪い選択では無かった。

 帰途はベルンを15:22発の電車で、チューリッヒ中央駅に17:03に到着した。チューリッヒに入る少し前に、線路に沿って大きな工場が並んで居るところを通過したが、これがBraun Boveriの工場群でした。
posted by でんきけい at 00:00| Comment(2) | 小林レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
貴兄のお話しも私をゾクゾクとさせてくださいました。一日、グリンデルヴァルトからロープウェイでフィルストまで上がってバッハアルプゼーへ。この小さな山中の池に映る真っ白なアイガーの姿が最高でした。ここから7Kmの山道を歩いて宿に戻ったのですが、天気もよく、大変気持ちのよい散歩でした。日記によるとヴェンゲンに滞在した1週間に歩いた距離は25Km、16時間でした。ヴェンゲンの最後の日は丁度インターラーケンからクライネデャイデックまで走り上がるユングフラウマラソンの日で、ランナーが来るたびに響くカウベルの音を聞くことができたのも幸運でした。
Posted by サイトウ at 2020年06月02日 20:33
コメント有難うございます。Grindelwaldの奥座敷にこの様な素晴らしい景観が在る事に感心して拝見しました。現地で貰った地図にはFirstもBachseeも載って居て、この様に説明を受けると良く判ります。確かに此処から見るEigerwandは素晴らしい迫力だろうと思います。それと何年前かは別として健脚ですね。
 地図ではもう一つの登り口のLauterbrunnenの奥にもMurrenや幾つものポイントが載っていて、そこもきっと素晴らしいだろうと半世紀後の仮想の旅で想像しました。
 しかし斎藤さんは本当に良く行って居られるのに改めて感心です。
Posted by 小林 凱 at 2020年06月10日 20:51
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